360 Worlds

RICOH THETAを中心とした360°全天周パノラマに関する話題をお届けします

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THETAで記録する「THE 世界一展」(日本科学未来館)

今から二年前となる2013年12月に、日本科学未来館にて開催されていた「THE 世界一展」をTHETAで記録するという仕事を引き受けました。

特設サイトは現在(2015年12月)でも残っており、企画展紹介のページに有る「パノラマで見よう!」のボタンをクリックすると、初代THETAで撮影した全天周パノラマVRをご覧頂くことができます。
www.miraikan.jst.go.jp

撮影テクニック

特設サイトに掲載されているパノラマをご覧頂けると分かると思うのですが、展示会場は黒い壁で薄暗く…しかも展示物には照明があたっているという難しい条件でした。
そんな場面で使用するテクニックは「ブラケット撮影」です。
撮影条件を変えて数枚撮影するブラケット撮影ですが、明暗差の激しい本件のような場合は露出を変えての「AEブラケット撮影」を行います。
今回は一箇所につき露出を変えて3枚(明るい、通常、暗い)撮影しました。

これをパソコンでHDR処理(トーンマッピング)することによって明暗差を少なくし、人間の見た目に近い感覚に仕上げることができます。

また枚数を重ねることによって、暗部のノイズも目立たなくなりました。
とても初代THETAで撮影したとは思えないクオリティに仕上がり、撮った自分も満足できるものを納品することができました(^^)

使用ガジェット

とは言え、初代THETAには「ブラケット撮影」などという便利な機能は備わっておりません…
そこで使用したのがMobilehackerzのMIROさんが作成した「オートブラケット撮影スクリプト」です!
RICOH THETA HACKS! - THETAでHDR(ハイ・ダイナミックレンジ)撮影を行う (THETA HDRI) - MobileHackerz
PQI Air Pen」にスクリプトを保存し、THETA用の物理リモートシャッターとして使用します。

MIROさんのこのハックがなければ本案件は難しい仕事になっていたでしょう。

最後に

THETA Sで「DR補正」機能が搭載されましたが、本気で綺麗に仕上げようと思ったらブラケット撮影は今でも有用なテクニックです。
ここぞ!という場面で是非お試し下さい。

撮影した現場の映像はこちら

そしてこれはHDR処理でない通常撮影のパノラマ

まるっとTHE 世界一展 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA