前回の記事でDJI Osmo 360をご紹介しました。
360.hatenablog.jp
こうなってくると気になるのが、既存のカメラとの違いですよね。
人気のInsta360 X5との比較はよく見かけますが、もうひとつ忘れてはいけないのがKANDAOのQoocam 3 Ultraです。
実際に3機種の8K360度カメラで撮影比較を行い、どのような違いがあるのか検証してみました。

本ブログでは動画による解説がメインになりますが、より詳しい比較記事はデジカメWatchにて公開されています。
dc.watch.impress.co.jp
目次
DJI Osmo 360は、360度アクションカメラとして初めて1インチ正方形センサーを搭載しています。
1インチセンサー搭載の360度カメラとしてはRICOH THETA Z1もありますが、動画の手ブレ補正に課題もあるし解像度も劣るため、残念ながら同じ土俵には並べません。

3機種ともタッチパネル液晶を搭載しており、撮影モードや解像度の切り替え、露出設定、コントロールパネル、撮影データの再生などの操作方法はほぼ同じです。
Insta360 X5だけが縦画面なので、SNSのショート動画を主な用途とする方には使いやすいでしょう。
8K360動画
Osmo 360は、コンシューマー向け360度カメラとして初めて8K@50fps 10-bit HDRに対応しています。(他の2機種の8K動画は30fpsまで)
Osmo 360では、特に設定しなくても8Kで常にHDR撮影ができる点も大きな魅力です。

Insta360 X5にも「アクティブHDR」が搭載されていますが、最大解像度は5.7Kで8-bit記録になってしまいます…。
Qoocam 3 Ultraは「Dynamic Range Boost」モードで10-bit記録が可能なので、カラーグレーディング時の調整の幅は広がります。

手ブレ補正は3機種とも安定しており、どれを選んでも安心して使えます。
360度写真
動画は3機種とも8K解像度で撮影できますが、静止画の解像度は異なります。
高い順にOsmo 360(120MP:15,520×7,760)、Qoocam 3 Ultra(96MP:13,888×6,944)、Insta360 X5(72MP:11,904×5,952)です。

それぞれマニュアル露出で細かい設定が可能ですが、今回はオート設定で手軽に撮影比較しました。
Osmo 360は解像感が最も高く細部の描写も優れていまが、JPEGでしか保存できないためポストプロダクションでの調整範囲が狭いのが難点…。
静止画撮影で個人的に一番気に入っているのはQoocam 3 Ultra。
解像感を向上させるDNG8や、露出ブラケット撮影が可能なAEBモードが搭載されています。
今回は明暗差の激しいシーンなのでAEBモードで撮影し、RAW現像しました。
滝の流れを表現しつつ、空も白飛びせずに階調が表現できています。

低照度撮影
Osmo 360にはSuperNightモード、Insta360 X5にはPureVideoモードが搭載されています。
Qoocam 3 Ultraには低照度撮影モードはありませんが、F値1.6は3機種の中で最も明るいです。

最もきれいに撮影できたのは、1インチセンサー搭載のSuperNightモードOsmo 360でした。
次点はPureVideoモードのInsta360 X5です。
F/1.6のQoocam 3 Ultraには期待しましたが、ノイズが多く厳しい結果となりました…。
ここまで暗い場所での使用は少ないと思いますが、低照度撮影を重視する方にはOsmo 360かInsta360 X5をおすすめします。
ひとつ付け加えると、静止画撮影では低照度でもQoocam 3 Ultraが強いです!
月明かりだけでもこの描写です。

その他の性能
3機種ともIP68相当の防塵防水性能を備えていますが、Osmo 360は基本的に水中使用が推奨されていません。
バッテリー容量はそれぞれ異なりますが、Qoocam 3 Ultraはバッテリー消費が激しく、最初に切れてしまいました。ただし外部電源での動作は安定しています。
Osmo 360はバッテリーやクイックリリースアダプターをOsmo Actionと共用できるので、すでにOsmo Actionをお持ちの方にはとても嬉しいです♪

Insta360 X5は長時間の動画撮影でも単一のファイルとして記録されるので編集での使い勝手が良い反面、熱暴走などの不具合が発生した場合はファイル全体を失うリスクがあります。
Osmo 360とQoocam 3 Ultraは、ファイルをセグメントに分割して保存するので、記録を失うリスクを大幅に軽減できます。
仕事の現場で使用する場合、Qoocam 3 Ultraを外部電源で動作させ、外部SSDに直接録画するのが最も安心です。

Osmo 360とQoocam 3 Ultraはストレージを内蔵しているので、SDカードを用意しなくてもすぐに撮影できるのが嬉しい♪(もちろんmicroSDにも対応してます)
うっかりSDカードを忘れてしまったり、撮影中に容量が不足しても安心です。

Insta360 X5は唯一レンズ交換が可能です。
修理キットが用意されており、万が一レンズに傷がついても自分で交換できます。
アクションカメラとして使用する場合、安価に修理できるのは、さまざまな撮影に挑戦する上で大きな安心感につながります。
まとめ
こうして比較してみると、それぞれの特徴がよくわかります。
DJI Osmo 360
- 強み:大型1インチセンサーによる優れた低照度性能とダイナミックレンジ、8K@50fpsの高いビデオ解像度、10-bit D-Log Mでのプロ向け撮影、105GBの内蔵ストレージ。
- 弱点:写真はJPEG記録のみ。防水性能はIP68だが水中使用は非推奨。
- ターゲット:プロの映像クリエイターや高画質を求めるユーザー。
Insta360 X5
- 強み:交換可能なレンズ、優れたソフトウェアエコシステム、軽量でコンパクト、防水性能が高く水中撮影に適しています。
- 弱点:8-bit I-Logに限定。
- ターゲット:Vloggerやカジュアルなコンテンツクリエイター、使いやすさとアクセサリーを重視するユーザー。
Kandao Qoocam 3 Ultra
- 強み:10-bit HEVCビデオ、96MPの高解像度写真、DNG8/AEB撮影、内蔵GPS、128GB内蔵ストレージ。
- 弱点:近距離でのスティッチング精度、アプリの自由度が低い、バッテリーの持ちが悪い、やや高価。
- ターゲット:DNG8/AEB撮影による高解像度写真や10-bitビデオを重視するユーザー、ストリートビュー撮影などGPS機能を必要とするユーザー。
最後に、機種選びの重要な要素のひとつは価格ですよね。
Osmo 360はストレージも内蔵しており、軽量コンパクトなのに、他の2機種に比べてかなりお求めやすいです。
カジュアルユーザーには、オールマイティに活躍するInsta360 X5が使いやすいでしょう。
一方、画質にこだわるプロには、Qoocam 3 Ultraが安心感を与えてくれます。
どの機能を重視するかによって機種選びも変わってきます。
購入前に自分の使用シーンを思い浮かべてみましょう♪


