先日360度カメラ「KANDAO QooCam 3 Ultra」をVR180カメラに改造しました。
360.hatenablog.jp
前回の改造でひとまず電源が入って撮影はできるようにはなってますが、今回は快適に使用するためのステップをご紹介します。

動画でチェック!
目次
キャリブレーション
まず最初に必ずやらなければならないのが「キャリブレーション」です。
キャリブレーションは、製造時およびmod取り付け時に生じる2つのレンズ/センサーモジュール間の小さな物理的な位置ずれを補正します。
キャリブレーション用写真の撮影
屋外に出て、キャリブレーション用の写真を撮影します。
キャリブレーション写真は、なるべく以下の条件を満たすようにしてください。
- 近くにある物体による遮蔽がないこと
- 日中の、十分に明るく開けた場所で撮影すること
- 遠景には、さまざまな色の建物が含まれていること
- 空が写真に占める割合をできるだけ少なくすること
- 写真内に、単色の大きな領域ができないようにすること
注意:カメラから半径5m以内に動いている物体がないようにしてください。
映像ファイルをパソコンにコピー
Macを使用する場合は、先にAndroid File Transferをインストールしてください。
QooCam Studioをインストールしてキャリブレーション
最新のQooCam Studioをダウンロードして起動。
www.kandaovr.com
メニューの「2D/3D切り替え」から「180° 3D ノーマル」(英語:180 3D Normal)に切り替えて、アプリを再起動します。

VR180モードへの切り替えが完了したら、撮影したキャリブレーション用の写真を開き、地平線の補正(Horizontal Correction)をオフにしてから「校正」(Calibration)をクリックして完了させます。

キャリブレーションデータはパソコンに保存され、以降このカメラからのすべての書き出しに適用されます。
高度な手動キャリブレーション(任意)
- Windows:AppData\Roaming\QooCamStudio\calibration
- Mac:/Users/(ユーザー名)/Library/Application Support/QooCamStudio/calibration
上記ディレクトリからカメラのシリアル番号のフォルダを見つけ、QUxxxxxxxxxx_refined.xmlを開き、rig_rotation内の3つの値(roll、tilt、pan)を手動で調整します。

値を変更したらファイルを保存し、QooCam Studioを再起動して効果を確認します。(その繰り返しで微調整してください)
キャリブレーションは録画ファイルに焼き込まれず、QooCam Studioで書き出す時にのみ適用されます。
なので最初に完璧にキャリブレーションできなくても、後から調整して再度書き出しでがきます。
撮影前の調整
キャリブレーションが済んだらやっておきたいのが、画面表示の調整です。
前後のレンズを左右に入れ替えたままなので、液晶画面に映る映像がおかしなことになっています。
このままでも撮影データに影響はないのですが、プレビューをVR180SBSにした方が断然使いやすいです。

VR180SBSリフレームプレビューを有効にするには、キャリブレーションデータをエクスポートします。
Refined.txtという名前のキャリブレーションファイルが出力されました。
次にSwitchToVR180.txtという名前の空のテキストファイルを作成し、これら両方のtxtファイルをSDカードのルートディレクトリにコピー。

カメラに装着して再起動すれば、無事VR180SBSプレビューに切り替わってくれます。
撮影のコツ
おすすめ撮影設定
動画:HLG 10-bit Pro、8K 30p、フルオート露出。Dynamic Range Boostは屋外でのみ使用。
写真:96MP DNG + JPG。
その他はすべてデフォルトのままにして、撮影を開始してください。
スタビライゼーション
三脚や一脚で固定撮影していない場合は、スタビライゼーションを有効にしてください。
手持ち撮影でもそれなりに手ブレ補正が効いてくれますが、ジンバルを使用したほうが良いでしょう。
カメラ自体が軽量コンパクトなので、コンデジ用のジンバルでも充分です♪

僕が使用したのは「ZHIYUN Crane M2」です。
スマートグラスでリアルタイム3Dプレビュー
3D SBS歪みのないプレビューと再生機能が登場!
カメラファームウェアのバージョンV1.1.5.11以降では、液晶の表示画面をVRのようにズームイン、ズームアウト、画角の変更ができるようになりました。
USB Type-C経由でスマートグラスに画像を出力することもできるので、録画や再生中でもリアルタイムで3Dプレビューが可能です。
立体感の確認などにも最適です。

書き出しと編集
推奨書き出し設定
Colorタブでは、HDR Rec2020 HLGを推奨。
StyleはShadow Boostをおすすめしますが、他のオプションも自由に試してみてください。
- ヘッドセットでの直接視聴や素早いアップロード用:H.265、Bitrate High。
- 編集やカラーグレーディングを予定している場合:ProRes 422。

編集
書き出したファイルはVR180SBSになっているので、そのまま編集アプリの素材として読み込んで使用できます。

立体感の確認や調整にはアナグリフメガネを使うのがお手軽です。
僕は「DaVinci Resolve Studio」を使ってますが、手軽に編集するなら「Insta360 Studio」が候補になるでしょう。高度な編集はできませんが、無料で使えて8Kを安定して出力できます。
www.insta360.com
ヘッドセットでの視聴
撮って出しのデータをヘッドセットで視聴する場合は、DeoVR Playerなどを使用すると良いでしょう。
old.deovr.com
僕自身は動画データをNASに入れて、「Pigasus VR Media Player」でDLNA接続して視聴しています。
www.meta.com
VR180動画の公開
制作したVR180動画をYouTubeで公開する際に気をつけなければならないことは、メタデータの追加。
ただし画像が歪んだり、8Kストリーミングも不安定なのであまりお薦めしません。
DeoVRの方が高画質で安定して再生できるのでオススメです!
是非ヘッドセットでご覧ください♪
deovr.com
まとめ
前編後編と2回に渡って「QooCam 3 Ultra VR180 mod」をご紹介しました。
かなりマニアックな上級者向けの内容になってしまいましたが、手軽なVR180カメラがなかなか登場しないのでVRカメラマンの良い選択肢となるでしょう。
KANDAOが公式にサポートしてくれているのも安心ですよね♪
気になった方は是非チャレンジしてみて下さい。
改造キットでなく、完成品の購入をおすすめしますw
購入方法
Siyang Qi氏のFacebookに直接メッセージして注文。
やり取りが難しい方には、DeoVRのマナブさんがサポートしてくれるそうです。(manabu@deovr.com)
























































